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4.12. WebFont

Copper PDF 3.0.0 からWebFontがサポートされました。 WebFontは、CSSによりファイルシステム上やネットワーク上のフォントを指定し、 文書をレイアウトする際に読み込むものです。 Internet Explorer, Safari, Chrome, Firefox等の最新のブラウザはWebFontをサポートしており、 これらのブラウザ向けに、表示環境に関わらず同じフォントが表示されるようにした文書はCopper PDFでも、 同じフォントを表示することができます。

WebFontは非常に手軽に使える反面、文書のレイアウトの度にフォントファイルを読み込むため、処理速度が遅くなります。 WebFontの利用は開発時や、どうしても使用する必要がある場合にとどめ、 可能な限りシステムのフォント設定で対応することを推奨します。

4.12.1. @font-face ルール

文書からフォントファイルを読み込むにはCSSの@font-faceルールを使います。 以下は、欧文フォントを読み込む例です。

<html>
<head>
  <style type="text/css">
    @font-face {
      font-family: "VeraSerif";
      src: url("http://dl.cssj.jp/docs/copper/misc/bitstream-vera/Vera.ttf");
    }
    @font-face {
      font-family: "VeraSerif";
      font-weight: bold;
      src: url("http://dl.cssj.jp/docs/copper/misc/bitstream-vera/VeraBd.ttf");
    }
    @font-face {
      font-family: "VeraSerif";
      font-style: italic;
      src: url("http://dl.cssj.jp/docs/copper/misc/bitstream-vera/VeraIt.ttf");
    }
    body {
      font-family: "VeraSerif"
    }
    .bold {
      font-weight: bold;
    }
    .italic {
      font-style: italic;
    }
  </style>
</head>
<body>
  <p>This is Bitstream Vera Serif.</p>
  <p class="bold">This is Bitstream Vera Serif Bold.</p>
  <p class="italic">This is Bitstream Vera Serif Italic.</p>
</body>
</html>
ネットワーク上のフォントの読み込み(表示結果)

@font-face内では、 font-family, font-style, font-weight, unicode-range, src の各プロパティを設定することができます。 このうち、 font-family, srcは必須です。

font-family, font-style, font-weight は、読み込まれたフォントの属性となります。 文書中で適切なフォントが選択される際の手がかりとなります。 Copper PDF がフォントを選択する方法については、 ドキュメント中でのフォントの利用 をご参照ください。

font-family

フォントのファミリ名です。

font-style

フォントのスタイルです。 normal, italic, obliqueのいずれかです。 デフォルトはnormalです。

font-weight

フォントの太さです。 normal, bold または100から900までの100刻みの値です。 デフォルトはnormalです。

unicode-range

フォントが利用可能な文字コードの範囲です。 ここで指定されたコード範囲にあり、かつフォントファイルに定義されている文字が利用可能な文字となります。 デフォルトはU+0-10FFFFです。

記述例は次のとおりです。

unicode-range: U+A5;
円記号(¥)の文字だけに適用します。
unicode-range: U+0-7F;
ASCII文字(文字コード0から127)だけに適用します。
unicode-range: U+30??;
ひらがな、カタカナ(文字コード16進数で3000番台)だけに適用します。
unicode-range: U+A5, U+0-7F, U+30??;
前記の3つのコード範囲を合わせたものです。

src

フォントファイルの位置です。 記述例は次のとおりです。

src: url(fonts/IPAMincho.otf);
fonts/IPAMincho.otfというパスにあるフォントファイルを読み込みます。
src: local(MS明朝)
(Copper PDFが動作している)OSにインストールされたMS明朝という名前のフォントを読み込みます。
src: local(MS明朝), url(fonts/IPAMincho.otf)
OSにインストールされたMS明朝が利用可能であればそれを使い、 なければfonts/IPAMincho.otfを読み込みます。

対応しているフォントフォーマットは、TrueType, OTF, WOFF3.1.0です。SVGフォント等はサポートしていません。

次の例は、漢字にはIPA Pゴシック、 ひらがなと英数字にはきろ字 を使用します。

<html>
<head>
  <style type="text/css">
    @font-face {
      font-family: "MyFont";
      src: url("http://dl.cssj.jp/docs/copper/misc/ipagp.otf");
      unicode-range: U+4E00-9FFF;
    }
    @font-face {
      font-family: "MyFont";
      src: url("http://dl.cssj.jp/docs/copper/misc/kiloji.ttf");
      unicode-range: U+A5, U+0-7F, U+30??;
    }
    body {
      font-family: "MyFont";
    }
  </style>
</head>
<body>
  <p>目に青葉/山ほととぎす/初がつお</p>
</body>
</html>
複数のフォントの併用(表示結果)

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