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5.5. 拡張機能

Copper PDFには独自の処理命令、CSSプロパティ、CSS関数、XML要素、XML属性があります。 また、CSS 2.1ではサポートされず、CSS 3で追加されるプロパティを先行して実装したものがあります。

5.5.1. 処理命令の拡張

処理命令一覧
名前 バージョン 説明
jp.cssj.default-encoding 1.1.0 これはHTMLの<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=...">要素の代替機能を提供するものです。 エンコーディング名を値に使用します。
jp.cssj.default-style-type 1.1.0 これはHTMLの<meta name="content-style-type" content="...">要素の代替機能を提供するものです。 MIME型を値に使用します。
jp.cssj.document-info 1.1.0 これはHTMLの<meta name="..." content="...">要素の代替機能を提供するものです。 name,content属性に対して、name,value擬似属性が用意されています。
jp.cssj.property 2.0.0 input.property-piがtrueのときだけ利用可能です。
入出力プロパティをドキュメント中で再設定します。 name,value擬似属性が用意されています。 valueを省略すると、デフォルト値に設定されます。
jp.cssj.stylesheet 1.1.0 これはHTMLのstyle要素の代替機能を提供するものです。 type,media属性に対して、同名の擬似属性が用意されています。 スタイルシートは'[]'で囲って記述します。

5.5.2. CSSプロパティの拡張

CSSプロパティ

CSSプロパティ一覧
名前 バージョン 継承 デフォルト値 適用対象 説明
-cssj-font-policy 2.0.0 cid-keyed すべての要素 使用するフォントの種類を指定します。 指定出来る値はcid-keyed, cid-identity, embeddedのいずれかです。 詳細はフォントの設定の章を参照してください。
Copper PDF 2.0.1以降では、複数の値を指定可能になりました。 例えば"embedded cid-keyed"という指定をすると、埋め込みフォントが見つからない場合はCID Keyedフォントを使用します。
PDF/A-1を出力する場合、この設定は無視され、常に埋め込みフォントだけが使われます。
-cssj-page-content 2.0.0 none すべての要素 要素をページごとに生成します。 1つめの値は、ページごとに生成されるコンテンツの名前です。 2つめ以降の値は、コンテンツを生成するページ(first, left, right, singleのいずれか)で、 省略するか複数列挙することが出来ます。 詳細はページごとに生成される内容の章を参照してください。
-cssj-page-content-clear 2.0.0 none すべての要素 -cssj-page-contentによりページごとに生成されるコンテンツの再生成を停止します。 指定する値は、ページごとに生成されるコンテンツの名前で、複数列挙することが出来ます。 詳細はページごとに生成される内容の章を参照してください。
-cssj-background-size
background-size
2.0.8 auto すべての要素 CSS level 3 の先行実装です。
背景画像のサイズを指定します。1つめの値は画像の幅で、2つめの値は高さです。 %指定は、要素の幅または高さに対する割合です。
-cssj-text-align-last
text-align-last
2.0.8 start すべての要素 CSS level 3 の先行実装です。
段落末のテキストの合わせ方です。 値はstart, end, left, right, center, justify のいずれかです。

CSS関数

CSS関数一覧
名前 バージョン 引数の数 引数の型 適用プロパティ 説明
-cssj-heading 1.2.0 1 整数 content いちばん最後に表示された見出し(HTMLのh1~h6または cssj:header属性がついた要素)の内容を出力します。 引数の値は、見出しのレベルです。
-cssj-page-ref 2.0.0 2,3,4 文字列[, 文字列, 文字列] content 指定したドキュメントフラグメントでのカウンタの値を出力します。 詳細はリンクとフラグメントの節を参照してください。
-cssj-cmyk 1.0.0 3 整数
小数
パーセント値
color
他、色を指定するプロパティ
CSSのrgbカラーの代わりに、CMYKで色を指定します。 引数の値はそれぞれCyan, Magenta, Yellow, Blackの順です。
-cssj-gray 2.0.0 1 整数
小数
パーセント値
color
他、色を指定するプロパティ
CSSのrgbカラーの代わりに、グレイスケールで色を指定します。 引数の値は黒味の強さです。

CSS識別子

CSS識別子一覧
名前 バージョン 適用対象 説明
-cssj-decimal-full-width 2.1.2 list-style-typeプロパティ
counter関数
decimal同様に番号を出力しますが、全角文字を用います。

5.5.3. XMLの拡張

Copper PDFはXML中で特別の意味をもつ要素、属性を処理します。

以降の表では、便宜上以下のように接頭辞と名前空間が対応しているものとして記述します。 当然、実際のドキュメント中では別の接頭辞を使うことが出来ます(xmlで始まる接頭辞を除く)。 なお、接頭辞のないものは、任意の名前空間に属することを意味します。

接頭辞 名前空間
cssj http://www.cssj.jp/ns/cssjml
html http://www.w3.org/1999/xhtml
svg http://www.w3.org/2000/svg

XML要素

XML要素一覧
名前 バージョン 属性 説明
cssj:make-toc 2.0.0 counter, type 目次を生成します。 counterはページ番号付けに使用するページカウンタの名前で、 typeはページ番号のスタイルです。 詳細は目次の章を参照してください。
html:img 1.0.0 alt, src, width, height HTMLのimg要素と同等の働きをします。
html:a 1.0.0 href,name HTMLのa要素と同等の働きをします。
html:br 2.0.0 HTMLのbr要素と同等の働きをします。
html:h1~html:h6 1.0.0 HTMLのh1~h6要素と同等の働きをします。
svg:svg 1.2.0 SVG画像として処理します。 詳細はインラインSVGの節を参照してください。

XML属性

XML属性一覧
名前 バージョン 説明
cssj:annot 1.2.0 処理中に注釈メッセージを出力します。 設定された値がannotメッセージとしてドライバに送り返されます。
cssj:header 1.2.0 一般的な要素にHTMLのh1~h6と同じ意味を持たせ、見出しとして目次やブックマークの生成に使います。 値は見出しのレベルです。
html:style 1.0.0 HTMLのstyle属性と同等の働きをします。
html:class 1.0.0 HTMLのclass属性と同等の働きをします。
html:colspan 1.0.0 HTMLのcolspan属性と同等の働きをします。
html:rowspan 1.0.0 HTMLのrowspan属性と同等の働きをします。
xml:lang 2.0.0 HTMLのlang属性と同等の働きをします。
id 1.0.0 HTMLのid属性と同等の働きをします。

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